便秘について

便通は通常、1日1回くらいが標準ですが、1日2回でも2日に1回でも、すっきりバナナ状の便が出ていれば、良い状態だと言えます。便秘が続くとお腹が張って苦しくなったり、便が硬くなり排便がつらくなってしまいます。下剤を使って一時的に解消する方もいらっしゃるかもしれませんが、便秘体質を改善して自然な排便ができるように、漢方薬がお手伝いできるかもしれません。

便秘体質の証には以下のようなものがあります。

①熱秘(ねつひ)
脂っこいものや味の濃いものが好きで、アルコールを良く飲む方。暑がりで口や喉が渇きやすい。そのような方は体に熱がこもりやすく、水分が過剰に消耗されて便が硬くなり、排便が困難になっているかもしれません。胃腸にある過剰な熱を除去し、便通を滑らかにする漢方を使います。

②気秘(きひ)
気の流れが良くない体質で、そのために消化器官の蠕動運動がスムーズでなくなり、便秘になっています。ストレスや緊張などの影響を受けやすく、ガスがたまりやすい体質です。気の流れを良くする漢方薬を使います。

③虚秘(きょひ)
気虚で下腹に力が入らず排便できない体質血虚で大腸が潤わず便が硬くなる体質があります。血虚の場合の便秘はウサギの糞のようにコロコロした便になります。漢方薬で気血を補い、便秘を緩和します。

④冷秘(れいひ)
冷えが原因で腸の機能が低下し、排便が困難になっている状態です。体を温める漢方薬を使って、便通を促します。

漢方薬と併せて食生活を見直し、ウォーキングなどの適度な運動習慣を身につけて、便秘体質を改善させていきましょう。漢方薬の選び方については、ぜひご相談ください。