脱毛・薄毛・抜け毛について

 髪の毛のことを漢方では『血余(けつよ)』と言います。血(けつ)は人体の生命活動に必要な栄養です。大切な生命活動に血を使い、その余りが髪の毛になると考えられています。そのため、髪の毛の質には、その人の栄養状態が反映されます。

 もし、栄養状態が悪化した場合、体は生きていくために重要な内臓を守るため、必要な栄養はまず内臓に優先的に回されます。その結果、髪の毛や爪などに供給される栄養が手薄になります。そのため、栄養状態が悪化すると、髪の毛が抜けたり薄くなったり細くなったり、爪がもろくなったりします。

 髪の毛の状態の変化は見た目の問題だけではなく、体内の状態が悪化してるサインでもあるので、早めの対処をおすすめします。

①血が足りない体質
 人体に必要な栄養である血が足りず、髪の毛に栄養が行き届かずに薄毛や髪のぱさつき、髪の毛が細くなっているタイプです。皮膚にも栄養や潤いが行き渡らず顔色が悪くなったり、つやがなくなります。月経の期間が短くなり、経血量も少なくなります。血を補う『四物湯』などの漢方薬を使います。

②胃腸が弱い体質
 胃腸が弱く、消化吸収能力が低いために飲食物を栄養として取り入れる力が弱く、髪の毛に供給される栄養も少なくなり、抜け毛が多くなったり、髪の毛が細くなります。疲れやすい、便が軟らかい、お腹が張るなどの症状も出やすいです。胃腸を丈夫にする『六君子湯』などの漢方薬を使います。

③ストレスや緊張が続いている
 ストレスや緊張が続くと肝の機能が乱れ、気の流れが悪くなり、それが血行にも影響を及ぼします。血行が悪くなると、髪の毛に栄養が行き届かず、脱毛を引き起こします。いらいら、不眠などの症状がでることもあります。肝気の流れを良くするために『四逆散』などの漢方薬を使います。

 髪の毛の状態は全身の健康状態のバロメーターでもあります。バランスの良い食事、十分な睡眠、適度な運動など生活習慣を見直すことも大切になってきます。